Q 1、 ログハウスが地震に強いって本当ですか?
A: 強いです。というより強く作っています。
大丸のログは、ダボ ※ を使わずに全て通しボルトを使用します。
※ ダボとは、鉄または木材でできた棒のことです。
重なり合ったログ丸太に穴をあけ、そこにダボを打ち込んで、丸太同士を固定します。
大丸ログの通しボルトはφ16mmの鉄筋で、せん断強度は1本1トンです。
この通しボルトを7.2mx7.2mのログハウスで、44本配置します。
つまり、ボルトだけでも44トンの水平力に耐えるということです。
この建物の全重量が40トンですので、建物にかかる地震の力は9.6トンと計算されます。
9.6トンの力では、耐力44トンの建物は壊れません。
過剰品質ではないかとよく言われますが、机上の計算を上回るのが自然の力というもの
ではないか、と私は思います。
(以前、8mm程度の細い長ビスをダボの代わりにしているログビルダーさんを見た事があります。
その時は、心の底から恐怖を感じました。)
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Q 2、 ログハウスは壁から雨が浸みませんか?
A: ふつうの雨では浸みません。
しかし、台風によって同じ方向から長時間吹き込まれ続けると、交点から滲んできます。
浸みるところは決まっていて、1年に一度あるかどうかというところです。
床に垂れるほどではありませんので、自然に乾いてしまいます。
↓ この染み跡は水漏れでは?
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これは外部塗装の、水を弾く能力が無くなると
発生します。
つまり、丸太の維管束に水が浸みこんでしまった
状態で、天気が晴れると、水と共に浸みこんだ
塗料の顔料が、室内に浮かび上がって来るのです。
この場合、室内には水漏れは発生していません。
この跡が出たら、できるだけ早く外壁を再塗装してください。
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Q 3、 丸ログハウスは埃が溜まりませんか?
A: 溜まります。ただし、ふつうの家と同じレベルです。
壁は丸いですが、マシンカットですからラインは垂直です。
凸てるのではなく凹んでいるのです。
掃除は、掃除機にブラシをつけて吸い取れば簡単です。
1年に一度掃除すれば十分です。
4年間の埃 | 掃除機ブラシ | お掃除の後 |
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※ 築17年のログハウス 杉φ170です |
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Q 4、 ログハウスのメンテナンスは大変ですか?
A: ログハウスのメンテンスは、ボルトの増締めと塗装だけです。
塗装は、築3年後に一度塗りしておけば、その次は5年置きに1度塗りを繰り返す
くらいでよいでしょう。
5年以上放置しますと、交点に染み跡が出てきます。(質問2を参照)
↓築17年のログ壁です。
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「大丸ログハウスの特徴」のログ壁写真の17年後です。
塗装を14年間放置してしまい、再塗装直後の写真です。
細かいヒビが増えてますが、あまり変わっていません。
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Q 5、 ログハウスの通しボルトはいつ締めたらいいですか?
A: 通しボルトは、築1年間は頻繁に増し締めしたいものです。
天気により乾燥・膨張を繰り返しながら壁が下りますので、頻繁に増締めしますと、
背割りの効果で干割れの発生を防ぐ事が出来ます。
(Q8下図参照)
ただし、過度に強く締め過ぎると、降雨時にログが膨張して最上段のログにボルトが
めり込みます。
大丸ログハウスは、丸太が柔らかい生の時に加工・建築し、ログ丸太の重なりが
なじんだ状態で、ゆっくり乾燥させますので、
隙間や干割れの少ないログハウスになります。
乾燥した後は、自然に丸太が膨張収縮することにまかせます。
建築後約1年で、φ190にて壁の高さが9cmほど下がります。
↓通しボルトの写真です。
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輸入の角ログは、乾燥材なので確かにログが
下がることはありませんが、逆に降雨時に膨張する
はずです。
日本の湿度は、欧米より高いです。
妻壁までログを積んでいますが、屋根の勾配が
変わったりするはずです。
そこは大丈夫でなのでしょうか。
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Q 6、 ログハウスの丸太にはカビが生えませんか?
A: 乾燥した後の丸太にカビが生えることはありません。
(常に水にぬれる環境を除く)
また、生の状態でカビが生えてしまっても、丸太が乾燥すれば、カビは死んでしまいます。
この場合、黒い跡が残りますので、水雑巾で拭き取りますときれいになります。
木材は生き物ですので、加工する季節によって、工場にて表面にカビが生えてしまいます。
(空気中にカビの胞子が漂っていますので、必ず丸太に付着します)
大丸ログハウスでは、ログ組立後に、壁を塩素漂白いたしますので、カビ、手垢は全て
除去されます。
(※ 漂白剤は、水溶性ですから、蒸発した後は丸太に残留いたしません)
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Q 7、 ログハウスは本当に夏涼しく冬暖かいですか?
A: 夏は涼しいです。特に梅雨時は寒いくらいです。
部屋の湿度が外より低いので、洞窟の中のようにひんやりと感じます。
夏に丸太を触ると冷たく感じますから、そこに当った空気が涼しくなります。
同じように、冬も丸太が部屋を暖めてくれますが、残念ながらそれは丸太の持つ温度までです。
したがって、人が心地いい温度にする為には、ストーブなどの 熱源が必要です。
夏冬共に、床は無垢の床材をお勧めします。
樹脂コートの床材は、夏にべたべたし、冬に冷たいです。
これは、夏のログハウスの、1日の室内外の温度推移です。
エアコンは無使用です。
外気温の影響をほとんど受けていず、室内は30℃前後で一定になっています。
これは、冬のログハウスの、1日の室内外の温度推移です。
薪ストーブを使用しています。
夏同様に、外気温の影響をほとんど受けていず、室内は12℃前後で一定になっています。
グラフに、薪ストーブの威力がはっきりと表されていますが、火が消えた後に室温が
下がるまで8時間以上かかっているのが判ります。
大丸ログハウスの断熱性能が、ここに証明されました。
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Q 8、 大丸ログハウスでは、角ログは作らないのですか?
A: はい、丸ログしか作りません。
それは、丸ログは角ログよりも格好いいからです。
他にも合理的な理由があります。
日本の木は、外国の木に比べて細いのです。
日本の木で角ログを作ろうとしますと、接着剤で貼り合わせるしか方法がありません。
(いわゆるラミネートログです)
それは、
「芯のある角材では、干割れだらけになる。」
「芯のない角材では、値段が高くなりすぎる。」 という理由からです。
となると、板を貼り合わせて角にするしかありません。
しかし、貼り合わせて作ると耐久性が心配です。
なぜなら、ログハウスは、ログ壁が建物の外側と内側の材料を兼ねているからです。
雨の日は、丸太の外と中で、濡れている所と乾いている所ができてしまう、ということ
になります。
濡れた木材は膨張します。
つまり壁外は膨張し、壁内はそのままです。
この膨張収縮を長年に繰り返して、本当に接着剤が耐えられるのでしょうか?
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※
木の膨張力を、けして馬鹿にはできません。
鉄がない時代は、石に穴をあけ、木の矢を打込み、
その木を湿らせ石を割ったそうです。
石を割るくらいに、木の膨張力は強いのです。
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その点、丸ログならば、接着剤なしで無垢のまま日本の木で作れます。
しかも、丸ログには背割りを効果的に利用して、干割れを防止できるという利点があります。
国産材ログハウスとして、マシンカット丸ログは極めて合理的な構造なのです。
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Q 9、ログハウスは、間取りによって坪単価はかわりますか?
A: かわります。というより坪単価は考えない方がよいでしょう。
ログハウスは、ログ壁が高価ですからログ壁の量が増えますと、建物の値段が
高くなります。
従来の家のように、6畳くらいで細かく間仕切りますと、材料も手間も増えます。
さらに、ログハウスは2階が三角形の部屋になる小屋裏2階建てが一般的です。
この場合、2階に部屋を作るコストは、2階の床を張るコストとそうは変わりません。
天井を高くするために屋根の勾配を大きくするのも、確かにコストに影響しますが、
そう大した違いにはなりません。
ということは、坪単価だけ見ると、2階建てより平屋建ての方が高くなります。
しかし、建物全体の金額は、1階の面積が同じならば、平屋建ての方が安いです。
建てたいログハウスがいくらか?ということと、坪単価は何の関係もないのです。
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Q 10、ログハウス住宅として安く建てられる間取りはありますか?
A: あります。「ログハウス住宅プラン」をご覧ください。
建築費を安くしながら、住むという機能を充実させたプランです。
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Q 11、 窓は、引戸と開き戸どちらがいいですか?
A: 窓に関していえば、引戸が一番です。
確かに開き戸は、洋風でログハウスに似合ってかっこいいです。
しかし、にわか雨が降ると最悪です。
雨降りのときに開けっ放しにすると、建具の内側まで濡れてしまいます。
そうなると厄介です。締める時に自分が濡れてしまうのですから。
さらに、開き戸は網戸が内側についているため、窓を閉めるためには、まず網戸を
開かなければなりません。
しかし、網戸の手前には必ずカーテンがあり、それをどけながら網戸を内側に開き、
窓を閉める必要があります。
締め終わったころには、窓も自分も濡れてしまっています。
面倒臭くて、ついにはそこの窓を開けなくなってしまいます。
我が家にもそういった残念な窓が1箇所あります。引戸にすればよかったです。
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Q 12、 ログハウスの窓は、木製とアルミ製とどちらがいいですか?
A: 大丸ログハウスでは、アルミや樹脂サッシをお勧めしています。
窓というのは、ガラスがその主な部分を占めています。
木製、アルミ製といわれているのは、その周りの枠の部分です。
冬の結露を考えると確かに木製が優れていますが、日本は台風の国です。
日本のアルミサッシは、その台風でも雨が侵入しないように、厳しい規格を
クリアして設計・製造されています。
木製サッシの弱点は、アルミサッシに有る外枠外周のツバがない事です。
ツバがないということは、水の侵入を防ぐのはコーキングのみになります。
このコーキングが曲者で、経年劣化でダメになると、逆に雨水を呼び込み、
入った水が蒸発しにくくなるという欠点があります。
その結果、窓枠とサッシ枠の上に雨水が侵入します。
こうなってから再塗装しても、ダメになったコーキングが邪魔するため、
水の侵入を食い止めることができなくなります。
木と木を面で重ねたところに水が入り残留すると、そこに腐朽菌が増殖しますので、
目に見えない部分がいつの間にか傷んでいるという実に残念な事になります。
その点、アルミサッシにはツバがありますから、窓枠の上に水がのることは、
構造的にありません。
もし仮に侵入したとしても、木とアルミという異質物ですから、
密着していないため、水も抜けやすく、窓枠表面の腐朽菌の増殖も防げます。
台風の国、日本で建てるログハウスには、日本が世界に誇るアルミサッシが
機能、コストの両方で適しているといえるのではないでしょうか。
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Q 13、 ログハウスはどのくらいもちますか?
A: ログの耐久性を決めるのは、塗装と屋根の大きさです。
塗装の撥水耐久性は3年〜5年ですから、これを超えると水を弾く力が無くなり、
ログ壁に水が浸みたり乾燥したりを繰り返しことで、木を腐らせる腐朽菌が 、
ログ壁に侵入しやすくなります。
その観点からすると、ログハウスの近くに植木を植えるのは、壁を腐らせるために
植えているものと、解釈しなければなりません。
木の葉には、腐朽菌がいっぱい付いてますから、葉っぱに付いた雨水が跳ねて、
ログ壁にかかるというのが、最悪なのはいうまでもありません。
一刻も早く、その植木を撤去しなければなりません。
デッキの床に跳ねた雨水も、同じ結果を招きます。
この場合は、頻繁な塗装で対処するほかありません。
ログハウスの外壁を痛めるのは、水や腐朽菌だけではありません。
そう、あなたのお肌を傷める紫外線です。
紫外線は、ログ壁の木の細胞を破壊しますから、塗装に含まれた顔料で防御して
やらなければなりません。
顔料の含まれないクリヤ―やレデューサーでは、紫外線を防ぐことはできません。
この塗装以上に効果があるのが、ログハウスの屋根の 軒先の大きさです。
屋根が大きければ、ログ壁に雨や紫外線が当り難くなる、これが一番 効果的といえます。
当然、台風による雨水の侵入にも大変に有利になります。
したがって、軒先は少なくとも壁芯から900mmは欲しいところです。
これらをきちんと押さえていれば、ログハウスは丸太の樹齢である80年〜100年は、
平気でもちます。
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Q 14、 キットを購入して、建築するにはどう進めたら良いか?
A: キットの建築には、「自分でどこまでできるか」が重要です。
全て業者で施工、半分業者あと自分で、全て自分での3つです。
ログハウスの建築施工には、大きく分けて次の項目があります。
・ 造成、地盤調査、地盤改良
・ 基礎工事
・ ログ組立工事
・ 給排水工事 (浄化槽、給排水配管工事、雨水配管工事、申請手続)
・ 電気工事(電気配線工事、電気電灯設備取付設置、申請手続)
・ 大工工事(外壁や屋根、壁等の構造の施工、内装工事)
・ 屋根工事
・ 板金工事 (土台水切、雨抑え、妻壁サイディング工事、窓上霧避け、雨樋)
・ 左官工事(玄関ポーチ、玄関タイル)
・ 塗装工事(外壁の木材保護塗料塗装)
・ 衛生設備工事(トイレ、ユニットバス、キッチン、洗面台)
・ 仮設工事(仮設足場、仮設トイレ、仮設電柱)
・ 建築確認申請
(この中で、自分でやるところとプロの業者に頼むところを予め決めておきます。)
工事開始までの大まかな流れは次の通りです。
1、建築したいプランをキット又はオリジナルで検討します。
大丸にお問合せ下されば、キットの図面、御見積をいたします。
2、現場と同じ市内で、ログハウス建築をやってみたい、という建築業者
(工務店、大工さん)を探します。
素人さんにも出来るのですから、出来ないという業者さんは少ないと思います。
3、建築業者に、大丸の図面、資料を渡して見積りを依頼します。
(大丸より建築業者に施工方法を説明をいたします。 )
4、現場の造成、建物の配置等を含めて、建築プランを決定します。
プラン図面、御見積が完了します。
5、大丸とキット資材売買の御契約を交わします。
6、大丸にて建築確認申請の構造計算書、詳細施工図を作成し、
提出いたします。
7、建築業者の紹介の建築設計士に、建築確認申請を依頼します。
8、建築確認申請の許可が下りたところから、キット加工・製造と現場での施工が始まります。
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Q 15、 他社のログハウスで外壁に干割れがでてしまいました。
どうしたらよいでしょう?
A: 塗装を定期的に繰り返して、割れの中に塗料を流し込みましょう。
干割れが困るのは見た目が悪くなることと、壁の耐久性が落ちることです。
新築後に割れますと、割れの中は塗装されていないことになります。
そこに雨水や紫外線が当たりますと、そこから腐朽菌が入ったり、
紫外線による劣化が起こります。
これを防止するには塗装しかありません。
こまめに塗って塗膜の無い干割れを放置しないことです。
水性の木材保護塗料を塗ってあるログハウスは気を付けなければなりません。
水性タイプは塗膜はできますが、油性のように丸太内部に含侵しませんので 、
割れの中は全くの無防備状態になっています。
できるだけ早めに再塗装をお勧めいたします。
この場合、水性塗料には水性塗料を再塗装しなければならないのでご注意を。
それにしても、ログは外部が濡れて内部は乾燥するというアンバランスな状態に
木材が置かれるということを、よく考えなければならないでしょう。
「乾燥した木を使っているからセトリングはしません=ノンセトリングです」なんてことが
あるわけがないのです。
水分を吸収放出するのですから、体積は必ず変化します。
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Q 16、 角ログはノッチの中は大丈夫?
A: 構造的に水が入りそうで大変心配です。
私ならこのようなノッチ構造には絶対にしません。
角ログは、気密性を高めるために丸太の上下にノッチの欠取りがあります。
(丸ログは、丸太の下にしかありません)
角ログは丸太の背中(上面)が平らなので、水が背中の上に乗ると溝に沿って
横に走ってしまいます。
走った水は、凹んだノッチの中に流れ込みます。
防水シールが貼ってあっても、わずかな隙間がありますので、水をブロックする
ことは難しいでしょう
ノッチの中に入った水は、防水シールのせいで逆に乾き難くなります。
(気密性が高いということは、乾き難いということなのです)
雨の多い日本の気候を考慮していない、と考えます。
その点、丸ログは背中が丸いので、水はけが良いです。
ノッチも下にしかありませんから、万が一水が浸入しても乾きやすい構造です。
角ログが輸入されるようになって25年、そろそろ、困ったログハウスが出てくる頃かも
知れませんね。
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Q 17、以下 現在執筆中です。 |